爪水虫の治療は薬の塗り方が重要
爪水虫は治療が難しいと言われていますが、薬の塗り方で治療効果をあげることができます。どんな薬を選んでどんな塗り方をするのかが、爪水虫の治療では重要になってきます。
爪水虫の薬選び
爪水虫を治療するのであれば、塗り薬は爪水虫専用のものを選ばなければいけません。爪はとても固いたんぱく質からできています。通常の水虫の治療薬では、爪の内部に浸透していくことができないのです。
足の裏や指の間にできた水虫を治療する効果があっても、爪の中に有効成分を届けることができなければ、爪の内部の白癬菌を退治することができないのです。
爪の表面は親油性に富んだ膜で覆われています。爪水虫の治療薬の中でも、薬の有効成分を油の膜で覆うような加工をしているものは、かなり効率よく有効成分が爪の中に浸透していきます。
爪水虫の治療は、爪の中の白癬菌の活動を封じ込めることから始まります。ただ、薬を塗り続けるだけで白癬菌を消滅させることはできません。白癬菌は、伸びた爪を切り落とすことでやっと身体の外に出て行くのです。
つまり、白癬菌に侵された爪が新しく生えてくる健康な爪に生え変わるまで治療が続くのです。
爪水虫専用の薬の中には、爪の成長をサポートしてくれるものがあります。また、爪が健康な状態であることが新たに白癬菌に感染するリスクを下げてくれます。爪のコンディションを整え、爪の成長をサポートしてくれる成分が含まれていることも重要なポイントです。
爪水虫の薬の塗り方
爪水虫の治療では、薬の塗り方が重要なポイントになります。治療には長い期間がかかりますが、丁寧に根気よく薬を塗り続けることで症状は改善していきます。
爪水虫の薬を塗るタイミングと回数
爪水虫の薬は、必ず毎日塗ります。
薬を塗る前に必ず足を清潔な状態にします。お風呂に入った時、石けんをしっかりと泡立て、足の指を一本ずつ、爪の周りや足の指の股まで丁寧に洗います。
洗い終わったら石けんの泡を確実に洗い流します。
入浴後は指の間までしっかりと清潔なタオルでふき取り、乾燥させます。
お風呂に入らないというときも、薬を塗る前にはできるだけ足だけを洗うようにしてください。
清潔にすることで、白癬菌を洗い流します。水虫になった足には白癬菌がたくさんついています。せっかく治療していても、新たに白癬菌に感染してはいたちごっこになってしまいます。
お湯に浸して洗うことで、皮膚や爪がふやけて柔らかくなります。柔らかくなった方が薬の浸透がよいのです。
入浴⇒水虫のお手入れという習慣を是非つけてください。
薬は、できれば1日2回塗ったほうがよいでしょう。入浴が夜なら、朝にも薬を塗ります。この時もできるだけ足を洗います。足を洗う時間が無ければ、蒸しタオルでふき取るだけでも構いません。
爪水虫の薬を塗る範囲
爪水虫の治療薬は、白くなった爪だけに塗るのではありません。爪全体と、爪の付け根、爪の周囲の皮膚まで広く薬を塗ります。
爪水虫になっている人は、他の場所も水虫になっているのではないでしょうか。症状がないという人も、気付かないだけで水虫に侵されている可能性が高いです。
爪水虫に感染していると、他の場所に感染が広がりやすくなっています。予防の観点からも、靴を履いて隠れる範囲は薬を塗っておいた方がいいでしょう。
足の裏全体につける薬は、爪水虫と同じ薬でも構いませんし、一般的な水虫治療薬でも構いません。
爪水虫の薬を塗る量
薬はたくさん塗ったほうがよく効くような気がしますね。でも、たくさん塗ったからと言って、効果が高くなるということはありません。
それよりも、たくさん塗ることで薬にかぶれたり、皮膚がふやけた状態になって白癬菌をかえって喜ばせてしまうことの方が心配です。
爪水虫の治療は、とても長い期間続きます。コストの観点からも、過剰に薬をつけることはお勧めできません。
水虫の薬は、薄く、広く塗ってください。薬の成分は爪や皮膚の内部に浸透して効果を発揮します。表面がべたべたするほど塗る必要はありません。
爪水虫の薬を塗る期間
爪水虫の治療は、前述したとおり白癬菌に侵されていない健康な爪に生え変わるまで続ける必要があります。
足の爪が完全に生え変わるまでの期間は、約6か月です。でも、6か月治療を続けてもまだ根深く白癬菌が爪の付け根などに潜んでいる可能性があります。治療を終えると、潜んでいた白癬菌が活動を始めるかもしれません。
爪水虫に限らず、水虫の治療は症状がなくなっても最低6か月は薬を塗りつづけたほうがよいでしょう。爪水虫の治療を6か月続けた後は薬をぬるのは1日1回で構いません。
爪のコンディションを整える成分を配合した爪水虫治療薬であれば、薬を塗っているだけで爪を美しく保つことができます。足のケアをしているという意識で、根気よく爪水虫の治療を続けてください。