爪水虫に治療効果のある市販薬は?どんな薬を選べばいいの?
爪水虫の治療には時間がかかり、完治は難しいと言われています。市販の塗り薬で治す方法はあるのでしょうか?
爪水虫とは?
爪水虫は、爪の中に白癬菌が入り込んで増殖している状態です。
爪水虫は爪水虫だけが突然発症することはありません。爪水虫を持っている人は、必ずその爪がある手や足がすでに白癬菌に侵されています。
白癬菌は皮膚の角質層にあるケラチンを餌にしています。爪はまさにケラチンそのものです。手や足の表面に広がった白癬菌は、爪の側面や付け根など爪と皮膚の間から爪の中に入り込みます。
偶然たどり着いた爪という場所は爪にとってはパラダイスのような場所です。だって、自分のえさとなるケラチンに囲まれているばかりではなく、ケラチンが自分たちの安全を守ってくれるのですから。
爪は硬化ケラチンという物質で覆われています。硬化ケラチンは水に溶けず、たんぱく質を分解する酵素でも溶けないとても固い物質なのです。
爪水虫は、大好物の硬化ケラチンに守られながら、爪の内部でどんどん増殖していくのです。
爪水虫を治療薬として市販薬に求める条件
爪水虫は昔から治りにくいことは知られていました。一昔前の皮膚科医は、「かゆくもないし、むしりて治療する必要はないよ。」と積極的に治療を勧めませんでした。
現在も、皮膚科で治療を行ったからと言って必ず治るという保証はなく、治ったとしても1年以上という長い治療期間が必要です。
長い治療期間の間、副作用の心配をしながら飲み薬を服用していくのは不安が付きまといます。定期的に皮膚科に通うのもなかなか大変なことです。できれば、市販薬で治したいと思う人も多いでしょう。
市販薬でも、爪水虫の治療効果が認められる製品はあります。
ただ、選び方には注意が必要です。
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爪の内部に有効成分が浸透するもの
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白癬菌を殺菌する有効成分を含むもの
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爪のコンディションを整える効果があるもの
最低でも、この3点は抑えていたいところです。
爪の内部に有効成分が浸透するもの
先ほどもお伝えしましたが、爪の表面は水を通すことはありませんし、たんぱく質を分解する酵素も効き目がありません。
薬にはそれぞれ、ターゲットとする菌やウイルスに対して効果を発揮する有効成分が入っています。爪水虫を治療しようと思ったら、薬効成分が水溶性であったり酵素でたんぱく質を分解して成分を届けるようなタイプの薬では効果がないということになります。
では、爪の中に有効成分を届けることは不可能なのでしょうか?
いえ、爪にも弱点があるのです。
爪の表面は、実は油のなじみが良いのです。油分を含むものなら、爪の内部に浸透していくことができます。
ですから、技術的には難しいのかもしれませんが、有効成分を油性の膜で覆っていて、爪の内部に有効成分を届けることができる製品を選ばなければなりません。
白癬菌を殺菌する有効成分を含むもの
有効成分はもちろん白癬菌の殺菌効果があるものでなければ意味がありません。
白癬菌(真菌)に効果のある有効成分の代表的なものは次のようなものです。
- 木酢酢:白癬菌の成長を妨げる
- テルピネン-4-オール:抗真菌作用に優れた芳香成分
- α-テルピネオール:モノテルペンアルコール類に分類される物質で抗炎症作用がある
- シトラール:優れた抗真菌作用がある
- シトロネラール:抗真菌作用がある
爪のコンディションを整える効果があるもの
爪から白癬菌を追い出すには時間がかかります。治療期間は、それぞれの爪の健康状態や再生能力によってかなり変わってきます。
ですから、白癬菌の治療を行うと同時に爪を保護し、爪の成長を助けるような成分が入っていることを必ず確認してもらいたいと思います。
どんなに風邪の治療を行っても、身体自体が弱っていたらなかなか風邪は治りません。
爪水虫も同様に、どんなに優れた有効成分を爪の内部に届けることができたとしても、爪の再生能力が衰えてしまっていてはいつまでたっても完治しないのです。
まとめ
爪水虫は爪の内部に白癬菌が入り込んで増殖していく水虫です。
爪の表面の硬化ケラチンは水や分解酵素を通すことができません。ですから、通常の水虫に使う薬は治療効果がないのです。
爪水虫の治療のために市販薬を選ぶのであれば、次のポイントを確認してください。
- 有効成分が油性の膜で覆われていること
- 白癬菌(真菌)を殺菌する効果があること
- 爪の健康を守り生長を促進する成分が入っていること
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