水虫の合併症とは?水虫を放置すると合併症をおこすって本当?
水虫を放置していると、合併症をおこして治りにくくなってしまいます。時には、広い範囲に強い痛みが出たり、全身に発疹が出ることもあります。水虫かもしれない、と思ったら早めの対処が必要です。
水虫の合併症にはどんな種類があるの?
水虫を放置していると起こる合併症は、主に3種類あります。
- 爪白癬
- 二次細菌感染
- 白癬疹
いずれの症状も、白癬菌に感染してすぐに治療を始めていれば発症することはほとんどない合併症です。
ではそれぞれ、どのような症状なのか見ていきましょう。
爪白癬
白癬菌は夏になると活動を活発化させ、住み着いているエリアを広げていきます。爪白癬の増殖は、手足の末端方向へ広がって行く傾向があります。
白癬菌が爪にたどり着くと、爪の周囲から爪と皮膚の間の入り込みます。爪の内部は適度な水分と快適な温度が保たれています。しかも、大好物のケラチンで囲まれているのです。
ケラチンは、角質層を構成しているたんぱく質で、爪もまたケラチンでできています。快適なお菓子の家のような場所で白癬菌は増殖を続け、爪水虫の症状をひどくしていきます。
爪の表面は油分で覆われていて、爪の中に薬の成分を浸透させるのが難しく、治療が大変困難になります。
二次細菌感染
白癬菌に感染すると、じくじくしたり皮がめくれたりします。また、激しいかゆみのためにかきむしってしまいます。水虫に侵された足の表面は傷がたくさんあります。
白癬菌以外の細菌がその傷口から入り込んで、炎症などの症状を起こすことを二次細菌感染と言います。
二次細菌感染の代表的なものは蜂窩織炎です。水虫によって傷ついた皮膚の表面から、ブドウ球菌などの細菌が入り込み、皮膚の奥深くや脂肪層に入り込んで炎症を起こすのです。
蜂窩織炎にかかると足全体が赤く膨れ上がり、痛みが出ます。発熱・頭痛・関節痛などの症状が起こることもあります。
蜂窩織炎にかかると、抗生剤の服用が必要になります。足が赤くはれ上がっているときはすぐに外科もしくは内科の病院で診察を受けて下さい。
白癬疹
白癬菌が長い間体に住み着いていると、白癬菌に対するアレルギー症状が起こる事があります。白癬菌によるアレルギー症状を「白癬疹」と呼びます。
白癬疹は、白癬菌が住み着いていない場所でも湿疹があらわれてきます。ひどくなると、全身に発疹ができます。
水虫の治療薬で白癬菌の数が減って行くと症状は落ち着いていきますが、症状がひどい時や早く症状を押さえたいときにはステロイド剤を使ってアレルギー症状を抑え込みます。