指の間にできる水虫「趾間びらん型足白癬」の治療方法
足の指の間がじくじくして皮が剥ける、ふやけたようになってとてもかゆい。こんな症状は「趾間びらん型足白癬」です。慢性化しないうちにしっかりと薬を塗って治しましょう。
指の間にできる水虫の正体は?
指の間にできる水虫の正体は「趾間びらん型足白癬」というタイプの水虫です。水虫の患者さんのうち、半分は「趾間びらん型足白癬」と言われる足の指の間にできる水虫です。
好発部位
趾間びらん型足白癬は、そのほとんどが薬指と小指の間にできます。特に足の裏側にできることが多いのですが、慢性化すると足の指の間全体に広がります。
症状
趾間びらん型足白癬の症状は、2つのタイプに分けられます。
- 乾燥型:皮膚が赤くなったり皮膚の表面がぽろぽろと剥がれ落ちる。
- 湿潤型:水泡ができたり、白く濁ったりただれる。
どちらのタイプの趾間びらん型足白癬でも、激しいかゆみがあるのが特徴です。もっとも、発症してごく初期の間はかゆみがないこともあります。
一般的には、夏にひどくなり、冬の時期は症状は落ち着いています。
経過
初期は足の指の間でも、足の裏側に偏ってできます。最初に足の間の皮がはがれ、ふやけた状態になり広がっていきます。
夏に症状がひどくなり、冬には症状が落ち着きます。毎年繰り返していくうちに慢性化し、指の股全体がふやけたようになります。
さらに重症化すると、魚の目上になったり、皮膚だけではなく指の奥の方までふやけた状態になります。
指の間にできる水虫の治療方法
趾間びらん型足白癬だけではなく、どのタイプの水虫にも言えることですが、症状が出始めた初期のうちにできるだけ早く薬を塗り始めることが大切です。
趾間びらん型足白癬に気付いたら、足の指の間まで泡立てた石けんでしっかりとよく洗うようにします。洗い終わった後は、泡をしっかり洗い流します。石けん成分が残っていると、かぶれの原因になります。
お風呂上りは水気をよくふき取ります。そして、皮膚がまだふやけて柔らかいうちにジェルタイプの水虫治療薬を塗り込みます。
ジェルタイプの水虫治療薬はべたつかず患部にスーッと浸透していくためお勧めです。
水虫の治療薬は、夜だけではなく、朝も塗ります。この時、足を洗うかせめてぬれタオルでふき取って清潔な状態にすると効果的です。
症状がよくなっても、しばらくは薬を塗りつづけましょう。症状が抑えられていても、白癬菌が足の皮の内側に隠れているかもしれません。
水虫の治療は、角質層から完全に白癬菌がいなくなるまで続けなければまたぶり返してしまいます。
皮膚はターンオーバーによって古い角質層がどんどん外側に押し出さ枝れ、新しい皮膚に生まれ変わります。
白癬菌に侵された角質層が押し出されて完全に健康な角質層に生まれ変わるまで水虫の治療は続けなければならないのです。
また、剥がれ落ちた角質層のかけらには、白癬菌が住み着いています。角質層のかけらが足の裏について再度水虫に感染しないよう、治療薬はバリア機能があるものを選びましょう。
どんなに治療しても悪化していくというときは、飲み薬を使わなければ治りません。重症化してしまったら、皮膚科で専門的な治療を受ける必要があります。
指の間にできる水虫を悪化させない方法
趾間びらん型足白癬にかかる人は、共通して足の指が太いようです。指が太いため、空気の通り道になるスペースが狭く、足の指の間が蒸れやすいのです。
足の指を細くする方法はありませんが、趾間びらん型足白癬を悪化させない方法はあります。
ゆとりのある靴を選ぶ
日中靴を履かないわけにはいきませんが、足にやさしい靴を選ぶことはできます。足の指ができるだけ重なり合わない靴を選ぶようにしましょう。女性は、指が圧迫するヒールの高い靴はできるだけ避けるようにします。
靴は、2~3足は用意しておき、毎日履きかえるようにします。靴を変えることで圧迫される場所が変わり、摩擦される場所を分散することができます。
脱いだ靴は消臭効果のある除菌スプレーをかけ、乾燥しておくと、再感染を予防できます。
足の指を広げる体操をする
趾間びらん型足白癬の悪化予防には、足の指を広げる体操をするのが効果的です。筋肉を鍛えることで、普段から足の指の間を少し広くすることができます。
これだけでも通気性がかなり良くなり治療効果を高めることができます。